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東京港区の梶田眼科です。

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協栄ビル4階

 コロナIT眼症候群  Corona eyes syndrome

新型コロナウイルスによる新たな眼精疲労の拡大

1)増加する眼精疲労

2)眼精疲労流行の歴史

3)眼精疲労の原因

4)眼精疲労の発症理由

5)眼精疲労の発現症状

6)眼精疲労の発症時期

7)増加する視野闘争

8)眼精疲労の予防方法


1)コロナIT眼症候群

新型コロナウイルス感染拡大の対策として外出自粛、テレワークが求められております。
私たちはかつて経験したがことが無いほど、近くを見る時間が増加しています。
警戒宣言が緩和されてから、眼に不快な症状を訴えて来院される方が急激に増加してきております。
眼精疲労です。「コロナIT眼症候群」と呼んでも良いかも知れません。 
「視力が良い=良い目」ではなく、「遠くが良く見える目=疲れやすい目=近くを見るのが苦手な目」 と考えると、ご自分の症状が眼から来ているのか否かを疑うことができます。


2)眼精疲労増加の歴史

眼精疲労の歴史は視覚情報端末の歴史と密接に関係しています。
《1980年代:パソコンの普及》
初期のパソコンは会社経理に浸透し、中高年の管理職者の使用が増加し、眼精疲労は急激に増加しました。
固定した姿勢で長時間パソコンを見続けることによって生じる疲労は頸肩腕症状群、あるいはVDT(Visual Display Terminal)症候群と呼ばれました。もちろん、現在でもそのように呼んでいます。
そのうち、症状が特に眼に集中しいるものは「テクノストレス眼症」、後に「IT(Information Technology)眼症」と呼ばれるようになりました。 ノートパソコンの普及によって、さらに加速してきました。
原因は長時間、近距離でパソコン画面を見続けることによる、眼のピント合わせを行なう調節機能の障害でした。
《2010年代:スマートフォンの普及》
スマートフォンの普及に伴い、眼精疲労は中高齢者から若年者まで浸透してきました。
パソコンよりも見る距離が近く、さらに長時間になりやすい環境が整いました。
巷では「若年老視」、「スマホ老眼」、「スマホ眼」、「スマホ肩」などとよんで、スマホの使用方法に警鐘を鳴らしていました。
《2020年:新型コロナウイルス感染拡大対策による自粛・テレワーク》
COVID-19の感染拡大猛威によって、在宅勤務が推奨されるようになり、以前にも増して、長時間近い距離を見続ける状況になりました。
これまでですと、通勤の時だけでも遠くを見る機会がありましたが、テレワークやWEB会議など、片時も遠くを見る必要がなく、目にとっては過酷な環境を強いられるようになってしまいました。


3)眼精疲労の原因

原因は近い距離を長時間見続けることによる、ピント合わせの調節障害と左右の眼で近くに視線を合わせるための輻湊(眼を寄せる機能)障害です。 社会的に問題になっている「スマホ急性内斜視」、「スマホ外斜視」など両眼視障害が加わってきています。
元々、私たち人類の眼は近くが見えるようには設計されていません。
文明文化の進展に伴い、近くが見える方が有利な環境になり、近視が増加してきました。
ところが、未だに巷では遠くが良く見える眼の方が良いと臣事されており、遠くがよく見えるように矯正が行われています。
遠くが良く見える眼が、近くを見るためにどれだけピント合わせに努力を強いているかは全く気に留められていません。
自粛生活、テレワークでは遠くを見ることがほとんどなく、長時間近くを見続けなければならず、テクノストレス眼症、IT眼症、スマホ老眼、スマホ斜視を引き起こしやすい環境なのです。


4)眼精疲労の発症の理由

私たちの目のピント合わせは自律神経によってコントロールされています。近くにピントを合わせる動きは副交感神経によって支配され、遠くにピント合わせをするのは交感神経によって支配されています。
遠くを見て、活動するときには、目のピント合わせも、体を活発に動かす骨格筋も交感神経が優位になっており、休憩を取り、食餌を摂って消化を促すには目も体も副交感神経が優位の状態なのです。ところが、最近の自粛生活では、遠くを見ることがなくなり、目のピント合わせのために交感神経を活動させる機会が極端に少なくなってます。一方で、仕事はバリバリやりたいという気持ちは交感神経を奮い起こさなければなりません。ピント合わせに神経が集中すれば、体の運動は鈍くなり、気力は低下してきます。
これらの近くを見続けることによって生じる眼精疲労は容易に自律神経のバランスを失い、自律神経の失調を引き起こしてしまいます。放置すれば、うつ病のような状態に陥ってしまいます。


5)眼精疲労の発現症状

《症状の発現順序》
眼の乾燥感
疲れたときの流涙
涙が染みるような目の痛み
眼の奥の痛み
頭痛
肩こり、首こり、背中のこり
めまい
嘔気
自律神経失調症様の症状
軽症うつ病様症状
概ねこのような順に進行してきます。 心当たりのある方は、眼科での検査が必要です。


6)眼精疲労の発症時期

自律神経が関与する疾患の発症は徐々に悪くなるというよりは、急に増悪する傾向にあります。
最も多いのは、体調を崩したときで、多くは、気力を失ったときに発症します。
大病をして長期間休養した後に、仕事に復帰したところ、目の疲れが激しくて、仕事に戻れない。
交通事故に遭った後に、目の調子が悪く、仕事ができなくなった。
上司に叱られてから、パソコンを見ようとすると、頭痛が出て、仕事ができなくなった。
友達関係が悪くなってから、目の疲れがひどくなり、仕事ができなくなった。
などのように、頑張ろうとする気力がそがれたときに、急激に発症します。


7)増加する視野闘争

視野闘争というと教科書の中の出来事と思われる関係者も多いのではないでしょうか。
自粛生活の中で、「視野闘争」を訴える方が急増しています。
両眼複視が生じた場合の防衛反応として、自分に必要がない目の情報を脳が拒絶して、見えなくするという現象です。
患者さんの訴えとしては、「気がつくと、片方の目の視力が出ていない」というものです。
落ち着いて、見直すと、「見えている」と回答されます。
複視が生じたときに、危険を回避する防衛反応であることを理解していただき、異常ではなく斜位眼に起こりうる現象であることを説明し、 安心して受け入れていただくことで解消します。
プリズム眼鏡を処方して、複視が生じにくい状態を提供することで、発症の頻度は緩和されます。


8)眼精疲労の予防方法

、 PC画面やスマホ画面を見続けるときには、10分間に1回、1〜2秒で良いので、遠くを見ましょう。
どのくらい遠くが良いかというと、ピントが合うギリギリ遠いところです。 5メートルくらいが適切な人もいますし、2〜3メートルが適切な人もいます。
重要なのは、ピントの距離を変えることによって、ピント合わせのための毛様体筋が動きますし、近くを見ているときに寄っていた目が遠くを見ることによって解散します。
もし、現在ご使用の目で、2メートルの距離のものにしっかりとピントが合わない場合には、眼鏡を使用するか、ご使用の眼鏡の度数を変更して、少なくとも2メートルくらいまでの距離にはピントが合う状態で、かつパソコン画面までの距離や読書距離が快適に見えるような状態で作業ができるように眼鏡度数の調整を行ないましょう。
目の筋肉を頻繁に、動かしながら目を使い続けることが、眼精疲労の予防に役立ちます。
さっそく、実行してみて下さい。

頭痛や肩こり、めまいの症状まで進行した人は、悩まず眼科を受診して、自粛生活やテレワークに適した矯正用具を手に入れることをお勧めします。

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