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東京港区の梶田眼科です。

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  サギングアイ症候群  Sagging Eye Syndrome

眼窩プリーによる眼球運動の異常
眼球の周りには眼球をリング状に取り囲むプリーと称するコラーゲンを主体とする結合組織があります。外眼筋の働きを安定させ、眼球をスムーズに動かす役割を担っています。特に密なコラーゲンからなる外直筋と上直筋との間のプリー組織は眼球の位置と動きに強く関わっています。外直筋のプリー組織は加齢によって菲薄化、伸展、断裂を生じることがあります。外直筋プリーに下垂が生じると眼位に異常が生じて、複視(二重に見える)が起こってきます。サギングアイ症候群(sagging eye syndrome)と称されるタイプの眼位異常の特徴は眼瞼下垂などの外眼部異常を伴うことです。
眼球の動きの構造と治療(院長のコメント)
眼球は眼窩と呼ばれる骨で囲まれる円錐状の空間に配置されています。眼球の動きは上下左右の4本の直筋と上下の2本の斜筋、計6本の外眼筋で動かされていますが、眼球がどのように安定して保持されているのかは、長い間の謎でした。その理由は死体解剖からはその構造を把握できなかったからです。眼窩内をMRIで観察できるようになると、プリーと呼ばれるコラーゲンを主体とする結合繊維が眼球と外眼筋を包み込んで、眼窩内にすっぽりと収まり、眼球は宙づりの状態で安定していることが分かってきました。この構造によって、頭部を急に動かしてもその衝撃はプリーである程度吸収され、眼球は急には動かず、網膜像に急激な変化が生じないようになっているのです。 私はこれまで複視による不具合例を多く診てきています。斜視は誰が見ても眼の位置の異常に気づきますが、斜位は通常の眼位には異常はなく、気がつかれないことも多いです。斜位があると、眼精疲労や近方視時の頭痛を発症しやすくなります。生まれつきの斜位によって不具合が発症するのは、中学受験や高校受験、大学受験勉強を開始した頃です。さらに、25歳くらいになって不具合を発症する例を多く経験しています。さらにその後は40歳代になって同様の症状を発症される方も多く診ています。その後は、70歳くらいで、同様の複視などの不具合を訴えて来院される方が増加します。どういうわけか発症の年代に波があるのですが、原因はよく分かっていません。 青少年期と25歳頃に発症する眼位異常の不具合は生来の斜位で、斜位の状態に耐えられなくなったための発症だと思います。 40歳代での発症には眼窩プリーの萎縮や繊維の断裂も加わっているものと思います。上下斜位が加わっていればサギングアイ症候群の関与が強いと思います。もちろん、生来の斜位や斜頸のによるものも多いです。 70歳代を過ぎて発症している人の多くは白内障の手術後です。また、年齢に関係なく網膜剥離などの内眼手術後にも多く発症しています。これらは手術によって眼球内圧が低下し、また眼球容積が減少することによって、これまでの眼窩プリーの容量では眼球を十分に包み込めなくなったために、眼球を安定して支えられなくなったために生じているものと思われます。これもまたサギングアイ症候群なのでしょう。 これらの眼位異常の治療は斜視の治療と同じです。プリズム眼鏡で安定した両眼視が得られれば、プリズム眼鏡を使用します。斜位量が大きすぎて、プリズム眼鏡では安定した両眼視が確保できなければ、斜視手術を行います。手術やプリズム眼鏡では安定した両眼視が得られない場合には、モノビジョン矯正が奏効することもあります。また、それらを組み合わせた方法が奏効することもあります。これらの眼位異常は完全に治ってしまうものではありません。自分の眼に起こっている現象を正しく理解して、最も快適と思われる矯正を受け入れる。眼の不具合に意識を集中しないで、自分にできること、やりたいことに意識を向けて、前向きな気持ちを持ち続けることが大切です。

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