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正の調節と負の調節

正の調節と負の調節とは?

施設写真
正の調節(Positive Accommodation)
  • 近くを見るときに毛様体筋が収縮
  • レンズが厚くなりピントが合う
  • 長時間近くを見ると毛様体筋の疲労 → 眼精疲労に直結
【1】副交感神経(正の調節を司る)
 正の調節は近くを見るための毛様体筋の収縮活動。長時間の近見作業で毛様体筋が疲労し、眼精疲労の主原因となります。

負の調節(Negative Accommodation)
  • 遠くを見るときに毛様体筋が弛緩
  • レンズが薄くなり遠方にピントが合う
  • 毛様体筋は弛緩しているので、近見ほど疲れない
  • しかし集中や姿勢維持による全身疲労は残る
【1】副交感神経(負の調節も司る)
 発火頻度が下がっている
 Edinger Westphal核の活動が減少
 毛様体神経節からのアセチルコリン放出が減少
 毛様体筋の収縮が解除され、筋は受動的に弛緩
【2】交感神経もわずかに関与
 わずかに“弛緩方向へ”働く成分(β受容体刺激)が存在
 しかし臨床的な負の調節の主要因ではない
 交感神経は 副交感神経の調節指令を“微調整するだけ”
【3】毛様体筋
 筋そのものは 受動的に弛緩
 弛緩は「交感神経で強制される」のではなく
 収縮指令が減る → 筋張力が自然に低下

眼精疲労の原因と正負の調節の関係

  • 近見作業 → 正の調節が持続 → 毛様体筋の疲労 → 眼精疲労
  • 遠見作業 → 負の調節で毛様体筋は弛緩 → 目自体の疲労は少ないが、長時間の注視で肩首筋や全身に負担
 ポイント:目の疲れは毛様体筋だけでなく、全身の緊張も影響する

正の調節と負の調節の切り替えが十分に行われない状態

  • 正の調節の持続 → 毛様体筋が収縮しっぱなし → 疲労蓄積
  • 負の調節が十分に観察されない → 筋は休めず、眼精疲労が増強
  • さらに、肩・首・背中などの姿勢維持の負担も加わると、疲労感がさらに強くなる
 つまり、目の疲れを軽減するには 毛様体筋をしっかり休ませる「負の調節の時間」 を作ることが重要になります。

【眼精疲労予防の重要なポイント】

最近よく耳にする「スマホ老眼」や目の疲れ
遠くがよく見える眼鏡やコンタクトをしているだけでは、実は十分に目を休めることはできません。 実は、目の毛様体筋は完全には弛緩しないため、遠くを見ても疲れが残りやすいのです。
現代の近見中心の生活では、毛様体筋の自然な休息ポイント(生理的緊張状態)が約1メートル前後に位置してしていることが重要です。 この状態で遠くを見て目を休めることが効果的なのです。
すなわち、
近視の人は眼鏡を外して、ピントが合うぎりぎり遠い距離を見ること
裸眼で遠くがよく見える眼の人は、近くがよく見える老眼鏡などを装用して、ピントが合うぎりぎり遠くを見るのが良いでしょう。


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